1295MHz Quadrate Hybrid

97/04/26 00:00:00 JA5FNX ja-eme@bun.dokidoki.ne.jp
クワドラチャー ハイブリッド
今日は!八幡浜の田村です。今月号のモービルハムを読んでいたら、
JH3EAOさんが、コンバイナー色々を書いておられました。クワドラーチャーは、
どう動作しているの?という疑問が以前からあったので、
(パターンから逆算して太いラインが35オームくらいなのは知っていたのですが)
ちょっと、考えてみました。夜中の2時の話です。とりあえず、合成器で説明
します。

In Port1 50ohm 入力1
In Port2 50ohm 入力2
Out Port 50ohm 入力1と入力2の合成出力
Insulation resistor 50ohm アンバランスを吸収する抵抗

Line1 (35.4ohm) 1/4λ(ラムダ) 100ohm 対 25ohm の
Qマッチセクション&90度位相シフター

Line2 (35.4ohm) 1/4λ(ラムダ) 100ohm 対 25ohmの
Qマッチセクション&90度位相シフター

Line3 (50ohm) 1/4λ(ラムダ) 50ohm 対 50ohm 90度位相シフター

Line4 (50ohm) 1/4λ(ラムダ) 50ohm 対 50ohm 90度位相シフター

                 (A点)
                   |

In Port1 50ohm | Line1 (35.4ohm) Out Port 50ohm
———————–|———————-|———-
0度 L| |L
i| |i
n| |n
e| |e
3| |4
| |
5| |5
0| |0
o| |o
h| |h
+90度 m| |m
———————–|———————-|———-
In Port2 50ohm Line2 (35.4ohm) |Insulation
|resistor 50ohm

それでは、合成に必要なラインだけにしてみましょう

                 (A点)
                   |

In Port1 50ohm | Line1 (35.4ohm) Out Port 50ohm
———————–|———————-|———-
0度 L|
i|
n|
e|
3|
|
5|
0|
o|
h|
+90度 m|
———————–|
In Port2 50ohm

電力の合成

In Port1から、入力された、位相0度の電力を(A点)に供給します。In Port2
から、入力された位相+90度の電力をLine3で位相を90度遅らし(A点)に
供給します。Line3によって(A点)には、電力合成に適した位相になって電力が
供給されるわけです。その時点で(A点)の電力は、二つのポートの電力を足した
ものになり電力合成が行われます。しかし、電力は二倍になりますがインピーダ
ンスは、二分の一の25オームになり50オームにはなりません。そこで、Line1の
登場です。(A点)から、Line1を使って、25オームから50オームに変換し
Out Portに接続します。もちろん、Line1を通過することによって90度位相が
遅れますが(電力の合成)と言う意味ではこのずれは意味をなしません。
しかし、アイソレーションを考えた場合は非常に大切なものです。

アイソレーション抵抗

In Port1から、入力された、位相0度の電力をLine1とLine4で位相を180度
ずらしたものを(アイソレーション抵抗の点)に供給します。In Port2から、入力
された位相+90度の電力をLine2で位相を90度遅らし(アイソレーション抵抗
の点)に供給します。結果的にアイソレーション抵抗の点には、In Port2からの
0度とIn Port1からの-180度が加わります。位相と電力がIn Port1/In Port2
同じ場合は+-打ち消されて、(アイソレーション抵抗の点)には、電力が生じません。

In Port1とIn Port2のアイソレーション

In Port1とIn Port2は、それぞれに対して、-90度、位相がずれた電力と
-270度、位相がずれた、180度位相がずれた逆の電力が
(In Port1-->In Port2)(In Port2-->In Port1)へ加わっていて、
+-打ち消されています。