FNX-PAN:無線機とパソコンの相互連動の1

皆さんお盆は如何お過ごしでしょうか?

 今回はパソコンと無線機を連動させてみたいと思います。

 今回のプロジェクト「FNX-PAN Ten dollars SDR Panadaptor」での連動とはSDRの周波数はIF周波数一定でHDSDRのダイアル又は無線機のダイアルを回すと片一方の表示も回した方についてくる事を言います。

 もちろん、HDSDRのスピーカと無線機のスピーカともに同じ信号が受信されるとともに周波数・モード切り替え・モードによるシフト率の補正・送受信切り替え等が連動されます。

必要な物

Omni-Rig
 A COM component for transceiver/receiver CAT control
 http://www.dxatlas.com/omnirig/

CATコントロール(無線機コントロール)_用ケーブル
CW KEY / PTT / RTTY / PCオーディオ入力 / PCオーディオ出力 すべてのモードが運用できるケーブルコネクタセット。

パソコン
 CPU Core 2 Duo 2.8GHz以上
 OS Windows 7 Windows 8.0/8.1 x86 / x64

 CATコントロールが初めての場合はあらかじめ純正ソフトもしくはHAMLOG等で練習して正常に動作することを確認しておきましょう。

 設定は下記の図を見て設定して下さい。

 接続する無線機によって「rf-front-end」に設定するIF周波数が異なりますのでご注意ください。

 「if-frequency」に設定する数値は「実IF周波数」+「global offset」を設定します。

 「additional offset per mode in Hz」はモードによってIF周波数がわずかにシフトするためそれらを補正する数値です。

 「ChannelAdjustment」はDCバランスとイメージを抑圧させるための調整項目です。

 イメージ調整はRTL-SDRでは自動調整のようです。
 DCバランスはAUTOに設定します。

 なお、これらは非常に重要な設定項目ですので設定する意味、数値の意味をよくわかる必要がありますので次回に少し詳しく説明したいと思います。

ic-706_Omni

ic-7000_Omni

ic-706_rf-front-end

ic-7000_rf-front-end

SamplingRate

ChannelAdjustment

CatToRadio

JA5FNX/田村文史郎

SDRアプリのローエッジの周波数特性とスペクトラムを測ってみました。

 SDRで遊んでいるとは言っても非常にチープなハードにフリーのSDRアプリと言った感じである意味アマチュアらしくある意味貧乏なSDRを楽しんでいますが「Ten dollars SDR Panadaptor」のプロジェクトをやっていて昔々のSWL時代を引きずるかのように80mと40mを聞いているうちに「なんか音がへんね」と思うようになりました。

 十年くらい前に大病をしてから高域が聞こえなくなってアナログTVの水平発振聞こえるか聞こえないかになったので耳の自信がなくなったせいで音音と言わなくなった今日この頃だったのですが音としては聞くに耐えないアプリもあるのでちょっと測定してみようと思いました。

 WaveGeneで作った周波数10kHz出力-10dBのステレオ左右に振り分けた(90度の位相差信号)IQ信号をVirtual Audio CableでSDRに入力してSDRの出力をVirtual Audio CableでWaveSpectraに入力して測定しました。

測定器

WaveGene 多機能 高精度 テスト信号発生ソフト
 http://efu.jp.net/soft/wg/wg.html

WaveSpectra 高速リアルタイム スペクトラムアナライザー
 http://efu.jp.net/soft/ws/ws.html

設定

サウンド設定
mme 48kHz 16bit ステレオ

FFT サンプルデータ数
65535

スペクトラム
横軸 リニア 0 to 3000 Hz

SDRアプリ
PowerSDR-IF Stage v1.19.3.5
HDSDR 2.70
SDRSHARP 1001304
モード LSB
フィルタ 上限 3kH 下限 設定なし 設定できるものは10Hz

1500HzにおいてSDRアプリの出力が-10dBになるようにSDRアプリの出力調整を設定しています。

アマチュア無線には300Hz~2700Hzが通過すれば良いと思っている方はまたのお越しを。

SDRアプリの設定と測定結果は画像を見てください。
画像の上に書いてあるのはアプリ名と測定周波数です。
マイナス表示は逆サイドバンドです。

wavegene_screen_10000Hz_iq_lr

hdsdr_screen_100Hz_spectra

hdsdr_output_100Hz_spectra

hdsdr_output_50Hz_spectra

sdrsharp_screen_100Hz_spectra

sdrsharp_output_100Hz_spectra

sdrsharp_output_50Hz_spectra

powersdr_screen_100Hz_spectra

powersdr_output_100Hz_spectra

powersdr_output_50Hz_spectra

powersdr_output_10Hz_spectra

powersdr_output_-10Hz_spectra

powersdr_output_-20Hz_spectra

powersdr_output_-30Hz_spectra

powersdr_output_-40Hz_spectra

powersdr_output_-50Hz_spectra

powersdr_output_-70Hz_spectra

powersdr_output_-80Hz_spectra

JA5FNX/田村文史郎

FNX-PAN:レベル設定の2

tapからのレベルは如何だったでしょうか?

 10dBと言う値は目安ですので例え5dBだったとしてもハイバンドで弱い信号を受信する場合にやや不利になるくらいです。

 レベルが不足する場合はtapを取り出す結合コンデンサーを少し大きくしたりしてください。

 ケンウッドのルーフィングフィルタ前tpは1Pで結合している場合が多いので少し大きくする必要があると思います。

 どうしてもレベルが不足する場合の最後の手段としてはポストアンプの追加します。

 ポストアンプは一石の簡単な物で良いのですがディスクリートで作ると周辺の部品が多く必要ですのでMMICを使う方が簡単で安いと思います。

MMICの例

GALI-74+
GALI-84+
GALI-3+
MAR-1+
MAR-6+
MAR-8A+
PHA-1+

購入先
(有)アンテック
http://www.an-tech.co.jp/

 ただし、出来るだけポストアンプは使わずに動作させたいと思っています。
いつも使っている物にはポストアンプは使っていません。

 ハードウェア上で大まかなレベルが決定したらExtIOのチューナゲインで詳細設定を行います。

 かなりの設定範囲がありますがレベルオーバーには弱いですから先ほどの10dB位を守ってください。

 これまでの設定が終わればパンアダプターの動作が確認できると思いますがレベル設定の最後にスペクトラムの確認を行います。

 ここで言うスペクトラムの確認は実際の信号スペクトラム以外のお化けスペクトラムが存在しないかを確認することです。

 適切なレベルを守らなかったり、不適切なtap場所やSDRへのコモンモード障害が発生すると不要なスペクトラムが発生します。

 コモンモード障害についてはかなりの頻度で発生します。

 パソコンからと無線機からのコモンモードノイズを受ける場合がありますのでSDRのUSBケーブルとアンテナケーブルに適当なEMIコアに数ターン巻いてノイズ対策を行う必要があるでしょう。

田村文史郎/JA5FNX

JA5YS/JA5BOさん、JA5NCDさん、ありがとう。

昨日今日とびっくりする知らせがあった。

 JA5YS Ex JA5BO 浜田さんとJA5NCD檜田くんが亡くなったという知らせをJA5XPN武田くんからいただいた。

 とてもも悲しく思う。

 ご逝去を悼み、慎んでお悔やみ申し上げます

 田村文史郎/JA5FNX

 YSさん

 JA5YS浜田さんとの最初の出会いは50年くらい前最初に買ってもらった無線機9R-59Dを触りすぎてうかったりうからなかったり色々やっては見たものの九才の僕にはとても手ごわくてどうにもならなくなって当時大黒町にあったヤマダイ電器にお勤めだった浜田さんだったら直してくれるのではと言う事で夜暗くなって両親と一緒に車で9R-59D持って行ったのが最初だった。

 一晩預けて、少ししたら、何事もなかったかのように元気な9R-59Dが返ってきた。

 故障原因は後ろのリモートソケットの結線間違い。

 グリッドリーク抵抗のアースを浮かせてマイナスをかけて送信時のミュートをする様になっていたがそのアースが浮いていた。

 かなりインピーダンスが高い所へパスコンが付いていてそれが時定数になってアースが浮いても一時は受かっていたので九才の僕にはわからなかった。

 当時、家電、船舶無線の修理をやっておられた浜田青年には一瞬の修理だったのだろう。

 とにかく、とてもうれしかった、その後、無線の免許を取って電気を勉強した。

 初めて出会った僕の無線機を無料ですぐ直してくれた浜田青年の思いを引き継いでアマチュア無線も始めたし今の仕事も始めたような気がする。

 ところで、浜田青年と言うのはYSさんの最初のコールサインであるJA5BOを開局されたときに最年少記録と言う事で「浜田青年」と言う見出しで新聞報道されたようだ。

 近年、アマチュア無線を再開したいと言っておられたようですがそれがかなえられなくて残念におもいます。

 JA5YS Ex JA5BO 浜田青年 長い間ありがとうございました。

 NCDさん

 JA5NCD檜田くんとは無線で出会って仲良くなってHFやVHFでいつもQSOしていました。

 休みの時や会社の帰りにうちに遊びに来てご飯を食べて帰ったのが昨日のようです。

 四国でも有数の電子技術の持ち主で電気が見える数少ない人だった。

 アマチュア無線のデジタル通信の一つであるパケット通信が流行ったころこれも結構頑張った一人である。

 15年くらい前、怪我?か何かをして無線から離れていったまた人からも離れていったような感じだった。

 その理由がわからないまま終わってしまった。

 残念なことはいっぱいあるが今までありがとう。