ダイナミックレンジモドキ特性測定の3 RTL2832U R820T E4000(P160)

今日は

 前回皆様から助言を受けた「ダイナミックレンジモドキ」8ビットにしては大きいよねの再測定の後、EBOの北川さんやGABの井上さんにまたまた助言を頂きほんの少し「モドキ」が解ってきました。

 と言う感じでみなさまのおかげで少し良い気分になった勢いでE4000(P160)を計ってみました。

 ところがE4000は「プロセッシング・ゲイン」は存在しないのか?と言う測定結果が出ました。

 また、以前測定できていなかったR820Tの2.40MHz 2.80MHz 3.20MHzも測定しましたがEBOさんからのお教えがあったように計算とちゃんと合わなかったするのは8ビットADコンバータの性能限界に近いからでは無いかと言う事のようでサンプリングを2.4MHzより大きくしても改善されないのも機構的な問題なのかな?と思っています。

R820T レベル計が10dB大きくなる値 最大入力信号レベルの測定は信号レベルを上げていってスペクトラムが汚くなる直前1dB低いレベル 36dBμV
サンプリング周波数 0.25MHz SG-ON 2.05MHz SG-ON 2.40MHz SG-ON 2.80MHz SG-ON 3.20MHz SG-ON
レベル計表示 -41dBμV -31dBμV -45dBμV -35dBμV -45dBμV -35dBμV -50dBμV -39dBμV -55dBμV -45dBμV
シグナルジェネレータ SG-OFF -14dBμV SG-OFF -20dBμV SG-OFF -20dBμV SG-OFF -19dBμV SG-OFF -18dBμV
R820T レベル計が3dB大きくなる値
サンプリング周波数 0.25MHz SG-ON 2.05MHz SG-ON 2.40MHz SG-ON 2.80MHz SG-ON 3.20MHz SG-ON
レベル計表示 -42dB -39dB -46dB -43dB -46dB -43dB -50dB -47dB -57dB -54dB
シグナルジェネレータ SG-OFF -24dBμV SG-OFF -29dBμV SG-OFF -29dBμV SG-OFF -28dBμV SG-OFF -28dBμV

E4000(P160タイプ) レベル計が10dB大きくなる値 最大入力信号レベルの測定は信号レベルを上げていってスペクトラムが汚くなる直前1dB低いレベル 46dBμV
サンプリング周波数 0.25MHz SG-ON 2.05MHz SG-ON 2.40MHz SG-ON 2.80MHz SG-ON 3.20MHz SG-ON
レベル計表示 -42dBμV -32dBμV -44dBμV -34dBμV -44dBμV -34dBμV -49dBμV -39dBμV -50dBμV -40dBμV
シグナルジェネレータ SG-OFF -9dBμV SG-OFF -10dBμV SG-OFF -10dBμV SG-OFF -10dBμV SG-OFF -10dBμV
E4000(P160タイプ) レベル計が3dB大きくなる値
サンプリング周波数 0.25MHz SG-ON 2.05MHz SG-ON 2.40MHz SG-ON 2.80MHz SG-ON 3.20MHz SG-ON
レベル計表示 -42dB -39dB -44dB -41dB -44dB -41dB -48dB -45dB -50dB -47dB
シグナルジェネレータ SG-OFF -19dBμV SG-OFF -19dBμV SG-OFF -19dBμV SG-OFF -19dBμV SG-OFF -19dBμV

上限信号レベルと信号レベル下限の幅のチューナ別比較

R820T
 サンプリング周波数
  2.05MHz

最大入力信号レベルのSG出力レベル
  +36dBμV 終端(PD)電圧
最少入力信号のSG出力レベル
  -29dBμV 終端(PD)電圧
(S/N)/N = 3dB
 上限信号レベルと信号レベル下限の幅は +36 + -29 = 65dB

上限信号レベルと信号レベル下限の幅の比較

E4000(P160)
 サンプリング周波数
  2.05MHz

最大入力信号レベルのSG出力レベル
  +46dBμV 終端(PD)電圧
最少入力信号のSG出力レベル
  -19dBμV 終端(PD)電圧
(S/N)/N = 3dB
 上限信号レベルと信号レベル下限の幅は +46 + -29 = 65dB

 RTL2832Uだから同じ結果が出て当然?
 なぜ?サンプリング周波数が変わっても変わらないの?

使用した測定器

パーソナルコンピュータ(ジャンク部屋用非力)

Windows 7 PRO
x64

CPU
Intel(R) Core(TM)2 CPU 6300 @ 1.86GHz

メモリー
 2GB

シグナルジェネレータ
HP8655A
 終端(PD)電圧

レベルメータ
DeskTopLevelMeter
http://www.geocities.jp/enameymo/soft/soft.html

SDRとレベルメータとの接続

Virtual Audio Cable(VAC)
 http://software.muzychenko.net/eng/vac.htm

または
NETDUETTO β
 http://www.y2lab.com/project/netduetto/

NETDUETTO βダウンロード
 http://www.y2lab.com/project/netduetto/download.html

NETDUETTO βインストールマニュアル
 http://www.y2lab.com/project/netduetto/install-manual.html

SDRSharp(Ver.1.0.0.1135)設定
周波数
144.150MHz
MODE USB
Filter bandwidth
2400
Filter order
500
Use AGC
チェックなし
Configure
AGCのチェックはすべてOFF
ゲイン調整
マニュアルで最大です。
その他の設定
既定値

田村文史郎/JA5FNX

コメント:Re: ダイナミックレンジモドキ特性測定の2 RTL2832U R820T

フェイスブックで北川 淳一さまからコメントをいただきました。ためになります。ありがとうございます。

I/Qは関係ないと思います.R820TはE4000などと違ってI/Qの複素ベースバンドを出力しているのではなく,Low IFを出力していますよね.したがって,RTL2832U搭載ADCで利用しているのは1chだけだと思います.

おそらくですが,RTL2832U搭載ADCの限界が出ていると思います.サンプリング周波数を高くしてダイナミックレンジを改善するとしても,それはADCとして保証されているダイナミックレンジの中での話ですよね.

田村さんがここで書かれているダイナミックレンジとADCのダイナミックレンジとして一般に利用されるSFDRは定義が違うので,数値的な議論は難しいですが,8-bit ADCならSFDRは50-65 dBだと思います.

ちなみに,こちらでも同条件・同測定法(R820T/RTL2832U+VAC+レベルメータ)でダイナミックレンジを測ったところ,数値的には田村さんとほぼ同じ値でした.

JF3EBO/JS6RTJ

ダイナミックレンジモドキ特性測定の2 RTL2832U R820T

今日は

 前回皆様から助言を受けた「ダイナミックレンジモドキ」8ビットにしては大きいよねの再測定をちょっとやってきました。

 どうもそれに貢献しているのは「プロセッシング・ゲイン」と言う物のようなので「サンプリング周波数」を変えて測定してみました。

 当然だと思いますが「サンプリング周波数」を変えても「最大入力信号レベル」は変わりませんでした。

 測定の前にSGの出力レベルの確認をしました。

 HPとタケダ?のディジタルパワー計で0dBmを計ると1.5dBm位低い値を示しました。

 SGの出力には144MHzを甘く見て「DCブロック+変換+SMA中継ケーブル1.5m+変換」が通っているので「1.5dB」のロスはあっているのかもしれません。

 レベル計測につきましても+-0.5dB位の誤差があると思います。

 最大入力信号レベルの測定は信号レベルを上げていってスペクトラムが汚くなる1dB低いレベル

 上限の閾値は+36dBμV

 最少入力信号の測定では出力レベルが「3dB」(ノイズと信号が同じ)上昇した「入力信号レベル」としました。

サンプリング周波数の1
0.25MHz

最少入力信号のSG出力レベル
  -24dBμV 終端(PD)電圧
(S/N)/N = 3dB
 上限信号レベルと信号レベル下限の幅は +36 + -24 = 60dB

サンプリング周波数の2
  2.05MHz

最少入力信号のSG出力レベル
  -29dBμV 終端(PD)電圧
(S/N)/N = 3dB
 上限信号レベルと信号レベル下限の幅は +36 + -29 = 65dB

でした。

 もし、プロセッシング・ゲイン = 10 log [(fs/2)/ BW] dB が採用された場合

 サンプリング周波数が約8.2倍ですから約9.1dB加算されるはずですが??

 RTLはIとQがあるので半分になるとか????????

 みなさまの考えをぜひお教えください。

シグナルジェネレータ
HP8655A

レベルメータ
DeskTopLevelMeter
http://www.geocities.jp/enameymo/soft/soft.html

SDRとレベルメータとの接続

Virtual Audio Cable(VAC)
 http://software.muzychenko.net/eng/vac.htm

または
NETDUETTO β
 http://www.y2lab.com/project/netduetto/

NETDUETTO βダウンロード
 http://www.y2lab.com/project/netduetto/download.html

NETDUETTO βインストールマニュアル
 http://www.y2lab.com/project/netduetto/install-manual.html

SDRSharp(Ver.1.0.0.1135)設定
周波数
144.150MHz
MODE USB
Filter bandwidth
2400
Filter order
500
Use AGC
チェックなし
Configure
AGCのチェックはすべてOFF
ゲイン調整
マニュアルで最大です。
その他の設定
既定値

田村文史郎/JA5FNX

HamTV JAPAN

HamTV JAPANの

 フェイスブックグループを開設しました。

 https://www.facebook.com/groups/HamTV.JAPAN/

HamTVの詳細
http://amsat-uk.org/2013/05/12/hamtv-from-the-iss/

田村文史郎/JA5FNX

コメント:Re: ダイナミックレンジモドキ特性測定 RTL2832U R820T

今日の実験は0.25MHzサンプリングでフィルタが2.5kHzだからGABさんが教えてくれたように20dB上乗せで合うような気がする。たしか、この件については誰かがWebで書いていて昔つぶやいたような気がする。
プロセッシング・ゲイン
http://en.wikipedia.org/wiki/Process_gain
http://www.tij.co.jp/jp/lit/an/jaja431/jaja431.pdf
プロセッシング・ゲイン = 10 log [(fs/2)/ BW] dB

ダイナミックレンジモドキ特性測定 RTL2832U R820T

今日は以前より

 計りたかったダイナミックレンジモドキ特性を計ってみました。

RTL2832UはA/Dコンバータが8ビットの様なので良い結果は出ないと思うのです。

「ビット数とダイナミックレンジの関係」~音響豆知識(11)のページ様に

 http://blogs.yahoo.co.jp/boorankenko/44270834.html

8ビットなので 6dB X 8bit と言う事で最少と最大の差が48dBと出るの?かが楽しみでした。

SGが一台しかないので二信号特性が計れないのであまり意味の無い測定ですがさすがデジタルみたいな結果になりました。

信号が聞こえ出す信号レベルは-25dBμV位です。

信号レベルを上げていって

 入力信号レベルが+35dBμVの状態が図1で通常の綺麗な状況です。

 入力信号レベルが1dB上がって+36dBμVの状態はやや騒がしくなります。

 入力信号レベルが+37dBμVの状態が図2ではご覧のように大騒ぎの状態になっています。

測定で分かったことはあるレベルを閾値としてぐじゃぐじゃになること

 上限の閾値は+36dBμV

 受信できる最少信号の(ノイズと信号が同じ位?)

 下限の閾値は-25dBμV

でした。

 上限下限の幅は +36 + -25= 61dB

 ダイナミックレンジモドキが61dBと言うことになります。

 48に近い値にならないのは何かに間違いがあるのだと思います。

 SGとレベル計にはほぼ間違いはないと思います。

 計算方法と考え方に間違いがあるのではないかと思います。

 みなさまの考えをぜひお教えください。

シグナルジェネレータ
HP8655A

レベルメータ
DeskTopLevelMeter
http://www.geocities.jp/enameymo/soft/soft.html

SDRとレベルメータとの接続

Virtual Audio Cable(VAC)
 http://software.muzychenko.net/eng/vac.htm

または
NETDUETTO β
 http://www.y2lab.com/project/netduetto/

NETDUETTO βダウンロード
 http://www.y2lab.com/project/netduetto/download.html

NETDUETTO βインストールマニュアル
 http://www.y2lab.com/project/netduetto/install-manual.html

SDRSharp(Ver.1.0.0.1135)設定
周波数
144.150MHz
MODE USB
Filter bandwidth
2400
Filter order
500
Use AGC
チェックなし
Configure
AGCのチェックはすべてOFF
ゲイン調整
マニュアルで最大です。
サンプリング
0.25MHz
その他の設定
既定値

図1(+35dBdBμV)

図2(+37dBμV)

田村文史郎/JA5FNX

感度を測ってみました。RTL2832U R820TとThe FUNcube Dongle Pro

今日は少し時間が出来たのでジャンク部屋で感度を測っていました。

二時間位いたら寒くなったので途中でやめて帰ってきました。

表の数値はシグナルジェネレータのRF信号のONとOFFで10dBレベル差が出るシグナルジェネレータ出力レベルです。

使っているSGはHP8655Aと言う物で既定値はPDになっています。何処かにEMFのボタンがあったと思いますが押していません。
ありがとう。>北川 淳一 さん。

シグナルジェネレータ
HP8655A

レベルメータ
DeskTopLevelMeter
http://www.geocities.jp/enameymo/soft/soft.html

SDRとレベルメータとの接続

Virtual Audio Cable(VAC)
 http://software.muzychenko.net/eng/vac.htm

または
NETDUETTO β
 http://www.y2lab.com/project/netduetto/

NETDUETTO βダウンロード
 http://www.y2lab.com/project/netduetto/download.html

NETDUETTO βインストールマニュアル
 http://www.y2lab.com/project/netduetto/install-manual.html


Freq. FCD-PRO R820T-49.6 R820T-48 R820T-44.5 R820T-43.9 R820T-43.4 R820T-42.1 R820T-40.2 R820T-29.7
53.75MHz -1dBμV -9dBμV – – – – – – –
144.15MHz -17dBμV -15dBμV -13dBμV -12dBμV -12dBμV -10dBμV -10dBμV -9dBμV -1dBμV
432.15MHz -15dBμV -15dBμV – – – – – – –
1090.00MHz – -11dBμV – – – – – – –
1296.15MHz -13dBμV -7dBμV – – – – – – –


SDRSharp(Ver.1.0.0.1135)設定
MODE USB
Filter bandwidth
2400
Filter order
500
Use AGC
チェックなし
Configure
AGCのチェックはすべてOFF
ゲイン調整
マニュアルです。R820T-49.6とかR820T-48の49.6や48がゲイン設定値です。
その他の設定
既定値

田村文史郎/JA5FNX

P160タイプRTL2832U+R820T小さいドングル到着

今日やっと

New USB 2.0 DVB-T STICK RTL2832U+R820T TV-DVD(MPEG-2),FM radio/DAB radio-WMA
 http://www.ebay.com/itm/New-USB-2-0-DVB-T-STICK-RTL2832U-R820T-TV-DVD-MPEG-2-FM-radio-DAB-radio-WMA-/221175422651?pt=US_Video_Capture_TV_Tuner_Cards&hash=item337f151ebb

 がやってきました。

 去年一回~二回やられているのでチョットハラハラドキドキでしたが。

 注文が03/22/13で今日04/26/13に到着しました。

 動作はちゃんとRTL2832U+R820Tで発熱はP160より少なく感じました。

 感度、周波数範囲とも通常の大きいR820Tと変わらない感じでした。

田村文史郎/JA5FNX

仮想音声ケーブル

無料の日本製バーチャル・オーディオ・ケーブルです。

結構良い出来だと思います。

NETDUETTO β
 http://www.y2lab.com/project/netduetto/

普通に仮想ケーブルとして使うときはネットは使わないようです。

x64 x32 どちらでも使えます。

仮想オーディオケーブルに使うときはインストールしてアプリケーションは起動しないで使います。

IDもパスワードも必要ありません。

例えば、SDRの出力デバイスに「NETDUETTO」を選択し、MMTTYの入力デバイスに「NETDUETTO」を選ぶと「ケーブル」で直接繋いだかのような動作になります。

仮想音声ケーブルとしての利用にネットが必要との誤解がある様なので書いておきます。

田村文史郎/JA5FNX

周波数使用区分について

今日はJARLへ

http://www.jarl.or.jp/Japanese/A_Shiryo/A-3_Band_Plan/h25-ikenboshu.pdf

に対しての下記のような意見を送りました。

政府のパブリックコメントよりも効果があると信じて送りました。

みなさまもドンドン送ってください。

締切は平成25年5月31日まで

—始め
表題「周波数使用区分について」

本文
愛媛県八幡浜市のJA5FNX田村文史郎と申します。

今回の「アマチュアバンドプランの改定案」読ませて頂きました。

大賛成です。素晴らしいと思います。

今回の改定案の最大の目玉は世界との統一がかなり出来た事だと思っています。

特に80m帯、40m帯、432.125~432.175MHzへのアップリンク、2400MHz衛星帯でのEMEは大変素晴らしい物だと思っています。

一つ追加の要望を書かせてください。

WSPR等の狭帯域データの電波形式で小電力で電波伝搬の状態をリアルタイムで知る実験を世界中で行っています。

USB dial (MHz): 0.136, 0.4742, 1.8366, 3.5926, 5.2872, 7.0386, 10.1387, 14.0956, 18.1046, 21.0946, 24.9246, 28.1246, 50.293, 70.091, 144.489

こう言った周波数が使われています。バンド自体が許されていないところは仕方ありません。

特に50MHz帯における実験は手軽でも有り研究価値もあると思っています。
しかし、現状では50.293MHzの狭帯域データは運用する事が出来ないので残念でなりません。

世界でのミーティングはネットで何回か論議しましたが世界では50.293MHzの狭帯域データはでられないというのは冗談としか受け止めてくれません。

どうにか、50.293MHzの狭帯域データが運用出来る様になるのを切に希望します。

以上よろしくお願いいたします。

————————————-
自 己 紹 介
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郵便番号
 796-0010
電話番号
 0894-24-4457
住所
 愛媛県八幡浜市松柏甲824番地2
名前
 田村文史郎
フリガナ
 タムラ ブンシロウ
電子メール
 ja5fnx@dokidoki.ne.jp
職業
 https://bunshiro.love/uploads/bun/
Web
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Twitter
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Facebook
https://www.facebook.com/JA5FNX
—終わり

田村文史郎/JA5FNX