遠隔操作でデジタル通信MMVARIと「貧乏なのよ!インターフェース」を使って

遠隔操作でデジタル通信
MMVARIと「貧乏なのよ!インターフェース」を使って
Bunshiro Tamura / JA5FNX
はじめに
 何年かぶりに無線に復帰した今日この頃です。アンテナも小さくなったのでPSK31を主とした狭帯域デジタル通信をやろうと思いつきました。また、昼休みに会社からも遊べたらと遠隔操作でオペレーション出来ると良いと思い遊び始めました。CWの下手なものはRTTYやPSK31も下手ですので運用技術のほどは大目に見てコールくださいませ。
ソフトウェア
 昔、やった事を思い出したり、「アマチュア無線 by JI1ANI Digital Ham Life アパマンハムのPSK31・RTTY・モービル局運用記 & more」http://psk31.cocolog-nifty.com/digitalmode/ を読んで一生懸命勉強したりと色々試してみましたが遠隔操作と言う仕様をのけてもJE3HHT森様が作られた「Welcome to JE3HHT’s page」 http://www33.ocn.ne.jp/~je3hht/index.html にあるソフトが一番良いと思いました。HHTさんのソフトを使っていて色々な意味で世の中には偉い人がいると再認識しました。最終的に良く使っているのは「MMVARI for Windows」と言うソフトウェアです。
 また、遠隔操作に関しましても
「DownLoad custom sound (MMW) sample」 http://members.at.infoseek.co.jp/JE3HHT/mmtty/mmw103.zip
「DownLoad custom RadioCommand (MMR) sample」
http://members.at.infoseek.co.jp/JE3HHT/mmtty/mmr101.zip
と言うツールが用意されていて大変FBです。
パソコン
 無線機の近くに設置しているのは
PenⅢ750MHzメモリ384Mb
  オペレーティングシステムはWindowsXP
 無線室の隣の会社に設置しているのは
AMD 1GHz  メモリ512Mb
  オペレーティングシステムはWindowsXP
インストール
 MMVARIをマニュアル通りセットアップし、MMWを解凍し「WLClient.mmw」をMMVARIのフォルダーへコピーします。無線機の近くのパソコンにMMWを解凍し「WLServer.exe」を実行します。スタートアップに入れても便利かも入れません。

無線機
 なにせ貧乏無銭局ですので新しい無線機はありませんので、取り敢えず、RS-232Cインターフェースの付いていない普通のTS-440を使う事にしました。パワーは50Wに抑えたものです。
 これで、遠隔操作をやろうというのですから・・・・・・・どうする気!
貧乏なのよ!インターフェース
 いくら貧乏でも無線機とパソコンを繋がないわけには行きませんのでインターフェースを作ります。その名を「貧乏なのよ!インターフェース」と呼びます。
 繋ぐのは最小限のマイク端子とスピーカ端子の二本だけです。
「貧乏なのよ!インターフェース」の回路図

回路図・・・・・・・

 無線機のスピーカ端子とパソコンのオーディオライン入力は直接繋ぎます。無線機のマイク端子とパソコンのオーディオライン出力との間には約50分の1のアッテネータを入れただけの超貧乏なインターフェースです。アッテネータ用の抵抗はマイクプラグの中に楽々組み込みが出来るでしょう。もし、アイコムの機械(IC-706等)と繋ぐ場合、アッテネータは必要ありません。非常に簡単になります。PTTはVOXを使うので省略
回り込み対策
 無線機・パソコンから出ている線(すべて)にコモンモードフィルタを入れます。
アンテナ同軸給電線(8D2V)へは ZCAT3035-1330 (TDK) 6個
TS-440Sの電源へは SFT72S(MEC) 12個
「貧乏なのよ!インターフェース」二本の線まとめて  SFT72S(MEC) 6個
  パソコンの電源              SFT72S(MEC)2個に3回巻き
  パソコンのイーサーネット KB-BBSL-3にZCAT3035-1330 (TDK)1個に12回巻き
サンワサプライ超薄LANケーブルKB-BBSL-3について(使いようですばらしい!)
厚さ1.1mmの超薄さで楽々配線。ブロードバンドLANケーブルに最適! 特長・仕様
1.0mm(KB-BBSLシリーズ)の超スリムケーブルで、配線・取り回しがスムーズに行えます。● KB-BBSLシリーズは、幅2mmの超スーパースリムケーブルです。 ■ コネクタ形状:RJ-45スリムコネクタ付き ■ ケーブル構造: より線ツイストペア、ストレート結線(1-2、3-6のペア配線)■ 対応伝送帯域:カテゴリ5(100BASE-TX)、カテゴリ3(10BASE-T)適合

ルータ・ファイアーウォールのポート開放
 インターネットを使ってMMVARI Via WLClient.mmw WLServer.exeで音声信号とPTTを遠隔操作をするためにはポート番号10203をルータ等の設定を行い通過させる必要があります。なお、ポート番号はINIファイルにて変更する事ができるようですのでセキュリィティ情からも別の番号に変更されるのが良いと思います。
遠隔での周波数移動の問題
 なんぶんにも「貧乏なのよ!無銭局」ですからラジオコントロールが直ぐ出来る無線機を持っていませんのでどうしようか?考えていましたがMMVARIにはスペクトラム商事を見てクリック一発で簡単にセンターキャリアの周波数を移動したりゼロインしたりする機能があるのでこれでごまかせないか試す事にしました。
どれくらい周波数移動できるの?
 TS-440等の一般的なトランシーバのSSBモードでの通過帯域は500Hz~2500Hzの2KHz位の様です。と言うことはLSBモードの場合、表示周波数マイナス500Hz~2500Hzが運用周波数になるということです。
受信に500HzのCWフィルタを使った場合はIFシフトでセンター周波数(CWトーン周波数)は指定できますが表示周波数マイナス(CWトーン周波数は800Hz)プラスマイナス250Hzと言う運用も出来ます。
 混信の多い40mバンドではCWフィルタが欲しいところです。ちなみに混信の無い状態ではナローフィルタを入れても解読率は上がらない様です。逆にFNXの遅延特性の悪いフィルタでは解読率が悪くなる様です。
運用を行った感じ
 まれにいたずらしているとクライント/サーバが死にますが、それ以外は遠隔と言う感じはしません。下手なQSOですが遠隔操作で沢山の方とQSOさせていただきました。あのJI1ANIさんとも遠隔操作でQSO頂きました。Tnx!
 しかし、全く違和感無く無線機の前に居ると同じ感覚で運用できるMMファミリーを作っていただいたJE3HHTさまに“あんたはえらい!”とおもわず、口ずさみました。

感謝
JE3HHT、JI1ANI

田村文史郎 ja5fnx@dokidoki.ne.jp

なお、チャンと回路図も見てやろう読んでやろうと言う方は[url=https://bunshiro.love/uploads/BINBOU-MMVARI-REMOTE.pdf]PDF版[/url]をどうぞ!

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