FT8/JT65/JT9多周波数同時解読

最近はWSJTのモードや周波数が多岐にわたり

 一個のウインドウで運用していてもあちこちモードや周波数を切り替えることが多くて面倒くさくなっていました。

 そこで複数枚WSJTを立ち上げあちこちの周波数やモードを同時にデコードしたくなりました。

 FT8が出てきた一ヶ月少し前から実践で使っています。

My Desktop
 https://www.flickr.com/photos/ja5fnx/albums/72157649245307877

 多周波数同時解読を行うためには基本的には多周波数同時受信が必要です。

 その方法はいくつかあります。

1.SDRを使う
2.IFフィルターを広くして使う
3.受信機、トランシーバを複数台使う

 といった感じでしょうか?

 それでは1番から簡単に説明します。

 SDRを使うのがなんとなく今流でしょうか?SDRも色々な物がありますが自分がほしい周波数を複数同時に受信できる物であれば何でもよいと思います。

FNX-PAN Ten dollars SDR Panadaptor
 https://以前のサイト/modules/weblog/index.php?user_id=0&cat_id=15

 あまりにも一千円と言うローコストなため軽視されているこのアダプターでもソフトの変更で使用できます。

 「自分がほしい周波数を複数同時に受信できる物」これはハードウェアも大切ですがソフトウェアの選択が重要なポイントになります。

 日本での40mを例に挙げると国内用にFT8 JT65国外用にFT8 JT65 JT9が必要です。

 全部で5台の受信機が必要ですが1台はメインの送信機のついたトランシーバーがありますので4台でよいことになります。

 簡単に複数の受信機ができるのは

SDR-Radio
 http://www.sdr-radio.com/v3_help

 だと思います。

 RTL-SDRやファンキューブドングルでも使えますからお安く出来ます。

 RTL-SDRの場合はメイントランシーバーがアップコンバージョンの場合は直接「FNX-PAN Ten dollars SDR Panadaptor」のように繋げば良いですしダウンコンバージョンの場合はRTL-SDRをダイレクトサンプリングに改造するか

RTL-SDR ダイレクトサンプリング(direct sampling mode)、USBワンセグチューナーHF受信化改造記事の総集編
 http://blog.livedoor.jp/bh5ea20tb/archives/4347534.html

新しいダイレクトサンプリングに切り替えられるRTL-SDRを買う。
 http://www.rtl-sdr.com/buy-rtl-sdr-dvb-t-dongles/

 ダイレクトサンプリングの場合はプリアンプを使用する必要があります。

 このプリアンプは中国製ですがお安くて良いです。

HiLetgo 0.1-2000MHz RF 広帯域アンプ 30dB(デシベル) 高利得モジュール ノイズLNA増幅器モジュール [並行輸入品]
 https://www.amazon.co.jp/HiLetgo-0-1-2000MHz-%E5%BA%83%E5%B8%AF%E5%9F%9F%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%97-%E9%AB%98%E5%88%A9%E5%BE%97%E3%83%A2%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%AB-%E3%83%8E%E3%82%A4%E3%82%BALNA%E5%A2%97%E5%B9%85%E5%99%A8%E3%83%A2%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%AB/dp/B01MDK15B7/ref=sr_1_fkmr0_1?ie=UTF8&qid=1502348409&sr=8-1-fkmr0&keywords=0.1-2000MHz+RF+Wideband+Amplifier+Gain+30dB+Low-noise+Amplifier+LNA+Board+Module

 SDR-Radio V3 ソフトウェアの設定で一台のSDR(RTL-SDRでも!)で目的の周波数を中心にサンプリング周波数の範囲で複数の受信機が作れます。

 例えば

 7039 7041 7074 7076 7078

 7074はメインのトランシーバに受け持たせて後の周波数をSDR-Radio V3に設定します。

 各受信機の音声出力は

 Virtual Audio Cable(VAC)
 http://software.muzychenko.net/eng/vac.htm

 へ接続します。

 受信機が用意できましたのでWSJTXの設定です。

 受信機の台数分WSJTXを起動する必要があります。

 しかし、そのままでWSJTX複数起動させると理由はわかりませんが誤動作をおこします。

 一般的な誤動作はデコードしないデコードの感度が悪くなる等です。

 この現象はJTDXでも同様でWSJTXとJTDXの併用でも誤動作を起こします。

 これを回避するためにはWSJTXやJTDXを起動させるときにマルチプルインスタンスにする必要があります。

 一個一個を別の物として認識させる必要があると言うことです。

 起動アイコンを台数分コピーして

 WSJTXのマニュアルにあるように

参照項目
 How should I configure WSJT-X to run multiple instances?

 Start WSJT-X from a command-prompt window, assigning each instance a unique identifier as in the following two-instance example. This procedure will isolate the Settings file and the writable file location for each instance of WSJT-X.

 wsjtx –rig-name=TS2000
 wsjtx –rig-name=FT847

 起動アイコンのプロパティーで起動ファイル名….wsjtx.exe” –rig-name=TS2000 の様に追加します。

 TS2000 の所はrx1 rx2 rx3 の様に英数文字であれば何でもかまいません。

 以上の名前設定で一個一個別々の設定を記憶しますのでとても便利になります。

 一台一台のWSJTXのAudio設定にはVACに接続した受信機に設定します。

 モードやワイドグラフも設定します。

 受信だけのWSJTXのCATは無し PSKレポーターも無しが良いと思います。

 さて、次は2番のIFフィルターを広くして使うです。

 この方法は今までと同じように一台のトランシーバで出来ます。

 この方法は連続した周波数でのみ可能です。

 ですから 7074 7076 7078 は可能ですが 7039 7041 7074 は残念ながら出来ません。

 トランシーバの設定をします。

 USB 7074 フィルター設定 5kH 以上

 WSJTXの設定はSDRとほぼ同じです。

 WSJTXのAudio設定はすべてのWSJTXをメインのトランシーバーに設定します。

 モードやワイドグラフも設定します。

 受信だけのWSJTXのCATは無し PSKレポーターも無しが良いと思います。

 以上の設定により40mバンドのFT8 JT65 JT9を別々のWSJTXで同時にデコードできます。

 今回は要点だけを書きました。

 詳しくは過去の「Welcome to JA5FNX’s Place. – I Love HAMRADIO」を見て頂くかツイッターかフェイスブックで聞いてください。

JA5FNX田村文史郎/JA5FNX

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