FNX-PAN:無線機からSDRへのtap思考

今回のプロジェクトの唯一の

 半田付け作業である無線機からSDRのアンテナ端子に繋ぐためのtapを取り出す用意をしましょう。

 回路中のどこから取り出しかはかなりの自由度がありますが下記の条件を出来るだけ満たす必要があると思います。

1.パンアダプターで表示したい帯域幅以上のフラットな帯域が確保されていてかつ出来るだけ狭帯域である事。
2.局発等の帯域外の信号が除去出来ている事。
3.SDRの入力信号として十分な出力レベルが確保できる事。
4.SDRを接続することによって送受信のレベル等に影響を与えない事。
5.回路への影響を考慮し出来るだけインピーダンスの低いポイントを選択する事。
6.AGCの影響をあまり受けない事。
7.回路図上で特定したtapポイントをプリント基板上で特定してかつ半田付け等で外部小容量コンデンサを通して細い同軸ケーブルで取り出せるポイントである事。

 一般的には第一中間周波数のルーフィングフィルタの前又は後のポイントになると思います。

 ルーフィングフィルタの前だと無線機によっては1MHz以上の帯域がありますのでパンアダプターの目視的には大変おもしろいですがSDRに使用するR820Tドングルにはダイナミックレンジ的にやや無理があり特にローバンドHFを観測した場合スプリアス・イメージ等のノイズ・ビートが表示受信される場合があると思います。ルーフィングフィルタの前だと後と比べると信号レベルが10dB以上低いのでR820TのRFゲインで補正する必要があるでしょう。

 ルーフィングフィルタの後だと25kHz~50kHz位の帯域だと思います。パンアダプターの目視的にはやや狭いですがスプリアス・イメージ等のノイズ・ビートが表示受信される事も無く綺麗なスペクトラムが観測出来ると思います。信号レベル的にもポストアンプが入っている場合が多くレベル的には非常に楽です。

田村文史郎/JA5FNX

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