無線機からtapを出してSDRに繋ぐお話の続きをまたまたまた少し。
それでは少し具体的に何処からtap出すかを考えてみたいと思います。
1.非同調なポイントであること(出来れば)
出来ればと言う括弧書きが付くのですが出来るだけ非同調ポイントが望ましいです。
アップコンバージョンIFの同調ポイント(IF70MHzに同調したコレクタやドレイン)において5PFでtapを取り出した場合、5PFがぶら下がった事による同調ずれ及び損失が生じます。
もちろん、5PFを1PFに変更すれば影響は少なくなりますがtap信号が低下する問題が生じます。
2.同調であれ非同調であれ一次二次的なトランスがあった場合インピーダンスが低い(巻き数が少ない)と思われ方からtapを出す。(出来れば)
通常tapは何がしかのバッファー代わりの1PF~10PFのコンデンサーを通って50オームから100オームの同軸ケーブルを1m~2m通ってSDRのアンテナ端子に繋がります。
tapへの負荷として繋がるのは数PFを通った50オームから100オームの負荷と言う事になりますので
tap送り出しインピーダンスが低い方がtap取り出した時の影響が少ないと言う事です。
SDRの受信機はアンテナを直接繋いでちゃんと受信できる受信感度があります。
R820TではVHFでNF3dBと言う様な高感度の受信機ですから極論としては無線機のアンテナ端子からSDRのアンテナ端子の間が10dBの損失があっても十分な感度があるはずです。
実際の無線機では高周波増幅・ミクサー・ポストアンプが入っており各ステージのtapポイントでプラスゲインになっていますので第一IFルーフィングフィルタ前でも追加ポストアンプが必要ではない場合も多くあります。
海外の記事で多く見かける50オームのポイントを見つけて2分配器で分配して分配ロスをポストアンプで補ってやるのが本当と言えば本当でしょうけど「FNX-PAN Ten dollars SDR Panadaptor」の精神にやや欠けますのでね。
田村文史郎/JA5FNX