MAP65 HF運用への応用

WSJTを使いだして

 結構長くなるんだけどいくらやっても通常伝搬でのJTは興味が薄い今日この頃です。

 でも、今がHFデジタル通信の旬の様なので色々遊んでいる。

 HF-WSJTな人たちがとんでもない風潮を流す人たちがいるのがちょい悲しい。

 WSJTはQRPでやるもの (大嘘)

 WSJTをQROでやると迷惑をかける (大嘘)

 WSJTの送信でALCメータを振らすと電波が汚くなる (大嘘)

 WSJTでフリーメッセージを使う (フリーメッセージを使うと何倍もパワーがいるけどいいの?) (使わないのが基本)

 最近始めた人たちが勝手な事を書いたり言ったりまぁいいけど、あくまでもWSJTは500Wと言うQRPな(わかってください。500WはQRPなのです。)EMEの世界で少しでも小さなアンテナでQSO出来るように考えられたものだと言う事を忘れないでほしい。

 さて、本題へ行きましょう。

 JTとかPSKとかデジタルな電波形式は3kHzのSSB帯域より極めて狭いにもかかわらずSSBフィルタを使って受信しているときが多いと思います。

 RTTYな世界ではRTTY用のフィルタで受信されている方が多いと思います。

 一般的にSSBフィルタは2kHz強の帯域が有りますのでJTだと10局以上の信号が復調用のアプリケーションに入力されて一度に解読されて表示されますよね。

 それはそれで便利で楽しいのですが同じくらいの強さの信号が沢山並んで受信されるのは問題ないのですが(弱くても強くてもね。)S9の信号が9局とイースポで強力なS9+40dBの信号が1局、綺麗に並んで受信された場合、受信機のAGCの作用でS9の信号が9局の信号は大まかにいうとS9から-40dB下がることになります。

 S1個は3dB位でしょうか?-40dB下がると言う事は大変なことになります。

 ちょっと、大げさに表現するとS9の信号はかすかに聞こえる程度になるでしょう。

 今流の短絡的な表現をするとS9+40dBの信号が悪い、もっとQRPにしないのがいけないとんでもない局だと・・・・・・・・・・・・。

 これは自分の受信機で起きていることだと言う事わかる必要があります。

 従来からある解決策としては「適切な帯域のフィルターを入れる」でしょうか?

 これは2つの欠点があります。

 一つは多重解読が出来なくなる一度にたくさんの解読が出来なくなると言う事です。

 もう一つはデジタル解読復調する場合にデジタル信号に狭帯域フィルタを通すと解読復調率が悪くなる恐れがあると言う事です。

 JTの場合、HFではあまり気にならないかもしれませんが-27dBが解読復調出来ていたのに-25dBまでしか解読復調できなくなったと言う様な現象が出ます。

 原因はフィルタの遅延歪や位相歪だと言われています。

 それらの問題を解決するにはJTの場合だけになりますがSDRな受信機とMAP65を使って解決できると思っています。

 と言う事で昨晩より実験を行っています。

 今までも感じでは大変良い感じです。

 設備はFNX-PANと同じシステムで出来ますから皆さんFNX-PANに注目してください。

今回はスクリーンショットを見てください。

田村文史郎/JA5FNX

 

虫眼鏡の多段スタック(積み重ね)

老眼か近視か斜視か乱視か

 わからないけれどチップ部品の付いた基板が見えないので虫眼鏡をごにょごにょしている今日この頃です。

 あれやこれやと安物を中心に買ってわ見たものの例えば、DS-DT305チューナ(標準的なR820Tチューナより小さい)あたりだと見えませんでした。

 両手が使えて、まぁまぁ大きく見えて、虫眼鏡と基板の距離がまぁまぁとれて、ラフにみるためにレンズが大きくて、と言う様なものを探していましたが二千円~三千円ではありませんでした。

 また、倍率が5倍とか書いているけど3倍より小さいとか?こんなことじゃいかんと言う事でまずは測定からと言う事で倍率を測ってみました。

 色々やっているうちに虫眼鏡の多段スタック(積み重ね)がとても有効と言うのに気が付きました。

 そんな時、嵐くんが松山の工具屋さんでセールがあって直径125mm厚さ15mmの虫眼鏡を安く売っていると言う事で一個1500円弱を三個買って来て頂きました。

 その虫眼鏡をばらしてレンズだけにして三つ重ねて周りを透明の荷造りテープで巻いて三つを固定して一枚のレンズに化かして使うと言う事です。

 荷造りテープは透明じゃないほうが良いかもしれません。
 なんやかんやとやっていたので少し傷が入りましたが問題はないようです。

 スタンドはまだ作っていないので有りあわせの台において使っています。

 被写体(チップ部品の載った基板)とレンズとの距離は70mm位でピントが合います。

 小さい時を思い出してごにょごにょしましたが結構面白かったです。
 みなさまも、虫眼鏡の多段スタック(積み重ね)ぜひお試しください。

引用及び焦点距離を教えていただいたWebページ。ありがとう。
http://www.ons.ne.jp/~taka1997/education/2012/1-physics/05/
http://www.eyeloupe.net/loupe3.html

楽しい実験

虫眼鏡の多段スタック


 
田村文史郎/JA5FNX

FNX-PAN:無線機からSDRへのtapを取り出そう。

今回はtapを出す場所を決定してみましょう。

tapしたい周波数の確認

第一IFの例

 IC-706  第一IF  69.0115MHz
 IC-7000 第一IF 124.4870MHz
 TS-690  第一IF  73.0500MHz

 一般的に第一中間周波数の周波数は説明書の定格に記載されています。

IC-706

tap場所の回路図 PC1=ルーフィングフィルタ前 PC2=ルーフィングフィルタ後

プリント基板 PP1=ルーフィングフィルタ前 PP2=ルーフィングフィルタ後

プリント基板上のtapの場所 tapコンデンサ1PF~10PF 現用7PF

tapの外部への引き出し場所

IC-7000

tap場所の回路図 PC1=ルーフィングフィルタ前 PC2=ルーフィングフィルタ後

プリント基板 PP1=ルーフィングフィルタ前 PP2=ルーフィングフィルタ後

プリント基板上のtapの場所 tapコンデンサ1PF~10PF 現用4PF

tapの外部への引き出し場所

TS-690

tap場所の回路図 TP1=ルーフィングフィルタ前 TP2=ルーフィングフィルタ後

プリント基板上のtapの場所 tapコンデンサ1PF~10PF 現用3PF
Photo by JH5AKH

 tap引き出しに使用する同軸ケーブルはR820Tドングルに付いていたアンテナの同軸ケーブルを使用しました。
 IC-7000の外部への引き出しは同軸がへしゃげて短絡しそうですがもし短絡しても壊れません!

 所で以前書きました「FNX-PAN:R820Tドングルのドライバーインストールと試験」はお済になりましたでしょうか?

 次回は実際のSDRを測定器代わりに使ってtapポイントの最終決定とレベル設定を行いたいと思います。

田村文史郎/JA5FNX

FNX-PAN:無線機からSDRへのtap思考3

無線機からtapを出してSDRに繋ぐお話の続きをまたまたまた少し。

それでは少し具体的に何処からtap出すかを考えてみたいと思います。

1.非同調なポイントであること(出来れば)

  出来ればと言う括弧書きが付くのですが出来るだけ非同調ポイントが望ましいです。
  アップコンバージョンIFの同調ポイント(IF70MHzに同調したコレクタやドレイン)において5PFでtapを取り出した場合、5PFがぶら下がった事による同調ずれ及び損失が生じます。

  もちろん、5PFを1PFに変更すれば影響は少なくなりますがtap信号が低下する問題が生じます。

2.同調であれ非同調であれ一次二次的なトランスがあった場合インピーダンスが低い(巻き数が少ない)と思われ方からtapを出す。(出来れば)

  通常tapは何がしかのバッファー代わりの1PF~10PFのコンデンサーを通って50オームから100オームの同軸ケーブルを1m~2m通ってSDRのアンテナ端子に繋がります。

  tapへの負荷として繋がるのは数PFを通った50オームから100オームの負荷と言う事になりますので
  tap送り出しインピーダンスが低い方がtap取り出した時の影響が少ないと言う事です。

  SDRの受信機はアンテナを直接繋いでちゃんと受信できる受信感度があります。
  R820TではVHFでNF3dBと言う様な高感度の受信機ですから極論としては無線機のアンテナ端子からSDRのアンテナ端子の間が10dBの損失があっても十分な感度があるはずです。

  実際の無線機では高周波増幅・ミクサー・ポストアンプが入っており各ステージのtapポイントでプラスゲインになっていますので第一IFルーフィングフィルタ前でも追加ポストアンプが必要ではない場合も多くあります。

  海外の記事で多く見かける50オームのポイントを見つけて2分配器で分配して分配ロスをポストアンプで補ってやるのが本当と言えば本当でしょうけど「FNX-PAN Ten dollars SDR Panadaptor」の精神にやや欠けますのでね。

田村文史郎/JA5FNX

FNX-PAN:無線機からSDRへのtap思考2

無線機からtapを出してSDRに繋ぐお話の続きを少し。

SDRでの綺麗な波形観測、綺麗な受信を行うためにはSDRへの信号を少々管理する必要があります。

何を管理するのかと言うと。

1.微弱な信号を受信しようとした時のSDRへの信号レベル。SDRの雑音指数が無視できる信号レベルがあるか?

  無線機で受信できるであろう、例えばR5S1の信号をtapで取り出して接続したSDRでもちゃんとR5S1で受信できなければなりません。
  無線機からtapを取り出す際にゼロロスで取り出すことが出来れば通常は問題ありません。
  しかし、tapを取り出した無線機への送受信性能への影響を最小限に抑える必要がありますのでかなりアッテネーション(疎結合)して接続する必要がありますのでSDRへの信号が弱くなります。
  海外のWeb記事ではポストアンプを通してSDRに繋ぐ記事を見かけます。
  ルーフィングフィルタ後のポストアンプの後で取り出す場合はかなり信号レベルが大きいですから問題はあまりないと思いますがルーフィングフィルタ直前で取り出す場合はあまりレベルに余裕がないと思います。

2.夜間の40mバンド等の様な強電界電波密集地帯でSDRが耐えられる通過帯域になっているか?

  R820Tドングルのサンプリング周波数は最大3.2MHz~2.4MHzです。
  tapを取り出す前の帯域が3.2MHz以上あれば無線機のダイアル周波数+-最大1.6MHzのスペクトラムが表示できます。
  例えば、高さがちゃんとあるフルサイズ同等以上のゲインのあるアンテナを繋いだ無線機から取り出した帯域が3MHz以上の帯域がありかつ(1.)の要項を満たしている信号をR820Tチューナ等の安価なSDRに接続して受信した場合、色々な信号が重なり合って俗にいう過入力混変調の状態で強力な信号は受信できますが微弱な遠距離の電波はノイズビートにまみれて受信できない状態がおきます。

 SDRの入力される信号の量は 通過帯域の幅の中に存在する電波の数 と 一つ一つの電波の強さ であらわされます。

 アンテナ大きい、電波密集高電界強、幅広い、(1.)のため信号レベル大きい と言う条件のためSDRは悪条件にさらされるわけです。
  夜間の40mバンド等の様な強電界電波密集地帯でR820TドングルをSDRに使用する場合50kHz位の通過帯域が限度ではないかと思います。
  使えるか使えないかは使う人の気分やアンテナやロケーションだと思いますが親機である無線機と同等位では聞こえないと困りますからね。

  いくら頑張ってもR820T+RTL2832Uは8ビット+プロセッシング・ゲインで65dB位しかないダイナミックレンジもどき(実測)ですから大きな期待はいけませんが何度も書いていますが結構使えます。

田村文史郎/JA5FNX

FNX-PAN:無線機からSDRへのtap思考

今回のプロジェクトの唯一の

 半田付け作業である無線機からSDRのアンテナ端子に繋ぐためのtapを取り出す用意をしましょう。

 回路中のどこから取り出しかはかなりの自由度がありますが下記の条件を出来るだけ満たす必要があると思います。

1.パンアダプターで表示したい帯域幅以上のフラットな帯域が確保されていてかつ出来るだけ狭帯域である事。
2.局発等の帯域外の信号が除去出来ている事。
3.SDRの入力信号として十分な出力レベルが確保できる事。
4.SDRを接続することによって送受信のレベル等に影響を与えない事。
5.回路への影響を考慮し出来るだけインピーダンスの低いポイントを選択する事。
6.AGCの影響をあまり受けない事。
7.回路図上で特定したtapポイントをプリント基板上で特定してかつ半田付け等で外部小容量コンデンサを通して細い同軸ケーブルで取り出せるポイントである事。

 一般的には第一中間周波数のルーフィングフィルタの前又は後のポイントになると思います。

 ルーフィングフィルタの前だと無線機によっては1MHz以上の帯域がありますのでパンアダプターの目視的には大変おもしろいですがSDRに使用するR820Tドングルにはダイナミックレンジ的にやや無理があり特にローバンドHFを観測した場合スプリアス・イメージ等のノイズ・ビートが表示受信される場合があると思います。ルーフィングフィルタの前だと後と比べると信号レベルが10dB以上低いのでR820TのRFゲインで補正する必要があるでしょう。

 ルーフィングフィルタの後だと25kHz~50kHz位の帯域だと思います。パンアダプターの目視的にはやや狭いですがスプリアス・イメージ等のノイズ・ビートが表示受信される事も無く綺麗なスペクトラムが観測出来ると思います。信号レベル的にもポストアンプが入っている場合が多くレベル的には非常に楽です。

田村文史郎/JA5FNX

FNX-PAN:R820Tドングルのドライバーインストールと試験

ドングルの動作確認と

 少しSDRに慣れていただくためにSDRSharpをインストールして受信練習をしてください。

 R820Tドングルは24MHz~1700MHzまで受信できますからアンテナを付けてRF-GAIN等を調整して受信してみてください。

JA5FNXが書いたSDRメモ
 https://以前のサイト/modules/weblog/index.php?user_id=0&cat_id=12

Google 検索
 https://www.google.co.jp/search?hl=ja&q=R820T&lr=lang_ja

SDRSharp超簡単インストール方法(Windows)

 http://sdrsharp.com/downloads/sdr-install.zip よりsdr-install.zipをダウンロードします。

 ルートフォルダ又は「Program FilesやProgram Files (x86)」以外のフォルダへsdr-install.zipフォルダなしで解凍します。

(この場所にsdrsharpと言うフォルダを自動的に作ってインストールされます。)

 install.batをクリックして起動すると自動的にDOS窓が開いてSDR#がインストールされます。

 DOS窓が閉じればsdrsharpのSDR#がインストールされていますのでSDRshap.exeのショートカットを作っておきましょう。

 ExtIO_USRP+FCD+RTL2832+BorIP-BETAのインストールをインストールしている場合(HDSDRでRTL2832Uを使っている場合)はZadig.exeでのドライバーの組み込みは終わっていますからZadig.exeの行は読み飛ばしてください。

 Zadig.exeによるRTL2832ドライバーの組み込み SDRSharpのホルダー中にあるZadig.exeを起動します。

 OptionsのList All Devicesをクリックします。

 Deviceに[RTL2832U]を選択後[Install Driver]をクリックします。

 使用するチューナのデバイス名が[RTL2832U]では無い場合もあります。

 チューナ装着前と装着後で追加されているデバイス名を調べてください。

 ドライバーインストール成功[Close]をクリック後[×]をクリックします。

 詳しい説明が必要な場合は2012年9月と10月のCQ誌をご覧ください。

 SDR#アップデートスクリプト SDR#はかなり頻繁なアップデートが行われています。

 また、アップデートも手間がかかりますので簡単に行いたい場合は下記アドレスの「最終版: SDR#の手動全自動アップデート3」を使うと便利です。

 https://以前のサイト/modules/weblog/details.php?blog_id=612 選択して保存するのが面倒なお方はフェイスブックグループのsdr-japanにアップロードされています。

JA5FNX/田村文史郎

「Radio Receiver」がバージョン1.0.9

Googld Chrome のアプリで

 FM放送が受信出来る「Radio Receiver」がバージョン1.0.9になってアイテンドウをはじめとするお安いR820Tドングルにも対応しました。

 従来は’vendorId’: 0x0bda, ‘productId’: 0x2838
のドングルしか使用できませんでしたが’vendorId’: 0x0bda, ‘productId’: 0x2832のIDを持ったR820Tドングルの使用もできるようになりました。

 作者のJacoboさんに伝えて対応していただきました。

 Jacoboさんに感謝します。

田村文史郎/JA5FNX

FNX-PAN材料の準備

FNX-PANを

 始めるにあたって材料の準備をしましょう。

 ただし、ソフトウェアは順次ダウンロードします。

RTL-SDR使えるDVB-Tのドングル

アイテンドウ
 http://www.aitendo.com/product-group/24
 【特売品】ワンセグRX DVB-T+DAB+FM R820T高性能受信機
 [R820T]999円

SHAFT CORPORATION
 http://www.amazon.co.jp/s/ref=bl_sr_electronics?ie=UTF8&field-brandtextbin=SHAFT+CORPORATION&node=3210981
 色々なところが改良されてよいと思います。TCXO付きが良いですがやや高価な所が玉に瑕ですね。

無線機
 第一中間周波数が24MHz~1700MHzの範囲に入っていて
 RS-232C/USBシリアルでのCATコントロールが使用できるトランシーバでOmni-RigのSupported radios一覧に含まれている無線機
 このプロジェクトの中ではIC-706 IC-7000 TS-690等で行います。

Omni-Rig
 A COM component for transceiver/receiver CAT control
 http://www.dxatlas.com/omnirig/

CATコントロール用ケーブル
CW KEY / PTT / RTTY / PCオーディオ入力 / PCオーディオ出力 すべてのモードが運用できるケーブルコネクタセット。

パソコン
 CPU Core 2 Duo 2.8GHz以上
 OS Windows 7 Windows 8.0/8.1 x86 / x64

以上です。今日はここまで

田村文史郎/JA5FNX